火災保険に加入する意味とは?

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火災保険に加入する意味とは?

火災保険への加入は強制なのでしょうか?

住まいを所有したら火災保険(実際には様々な補償がありマイホーム総合保険と呼ぶ)への加入をすることは絶対に必要になります。なぜなら所有し使用する住まいはそれだけでリスクがあるからです。

ただし、火災保険への加入はなにかしら義務付けられているものではありません。そうであるにもかかわらず、加入していないことで考えられる住まいへのリスクは計り知れません。

この損害保険は生命保険とは性質が異なりますので注意が必要です。まずは知識を持ち、その必要性を理解しましょう。

火災保険の補償内容と補償対象について

マイホーム総合保険は、名称のごとくその補償する範囲はとても幅が広いのが特徴です。理由の一つとして、災害リスクは地理地形などの場所によって異なることがあるため、さまざまなリスクに対応出来るようになっています。エリアによっては必要のない補償も考えられます。
保険料が変わる要素
  • 「住まい」or「事業用」
  • 建物の構造区分(木造・鉄骨・コンクリート等)
  • 建築の経過年数
  • 建築面積
  • 建物の所在地
  • 保険契約期間(現在は最長10年)
一般的な保険の補償範囲
火災保険を軸として、どこまでを補償範囲にするのかを決めます。保険会社によっては火災保険のみでは選べません。1~4が基本となっているのが一般的です。保険料金を考えると水災は分岐点になりますが、エリアによっては重要な補償です。
  1. 火災
  2. 落雷
  3. ガス爆発などの破裂・爆発
  4. 風災・ひょう災・雪災
  5. 給排水設備の事故等による水濡れ
  6. 盗難
  7. 水災
  8. 自動車の飛込み等による飛来・落下・衝突
  9. 騒じょう等による暴行・破壊
建物の構造区分
構造上燃えやすさなどが異なることで、火災保険の保険料が変わってきます。その危険(リスク)実態に応じた区分のことを「構造級別」といいます。

「建物の種類」は、納税や不動産取引の書類で確認することができます。

また、「建物の性能」のうち、耐火建築物・準耐火建築物については、建築確認申請書類などにより、省令準耐火建物については、設計仕様書や施工者・メーカーによる証明書類などにより確認することができます。これによって保険料の割引制度などもあります。

火災保険を選ぶときのポイント

契約金額の設定方法
火災保険の契約金額を設定するには、「再調達価額」をもとに設定する方法と、「時価」をもとに設定する方法があります。
また、「時価」で契約するときは、契約金額を時価いっぱいに設定しておくことが基本になります(時価を下回って契約した場合は、損害額の全額が補償されない場合もあります)。
  • 「再調達価額」同等の物を新たに建築あるいは購入するのに必要な金額
  • 「時価」 再調達価額から、年月経過や使用による消耗分(価値が下がった分)を差し引いた金額(時価 = 再調達価額 - 消耗分)
建物と家財
  • 火災保険では、建物と家財を分けて契約することになっています。建物は契約したが、家財は契約しなかったということがないよう、注意が必要です。
  • 借家にお住まいの方は、家財のみ契約することとなります。
  • 家財を契約するとき、高額な貴金属や美術品などは保険会社に申告が必要です。保険金が支払われない場合もありますので、注意が必要です。

無駄な火災保険金額の設定とは?

「再調達価格」と「時価」

保険金額の設定方法は、上記の”再調達価格と時価”によって設定されます。しかし多く保険を掛けておけば万が一の時、儲かるかもという安易な発想の方もいます。過剰な保険は、いざ損害が発生してもその無駄にかけた保険は補償されないことがある為注意が必要です。
「再調達価額」で
契約した場合
「時価」で契約した場合
契約金額1,000万円
(契約金額<時価)
契約金額1,900万円
(契約金額=時価)
契約金額3,000万円
(契約金額>時価)
2,500万円1,000万円1,900万円1,900万円

建て直しに必要な額が支払われます

契約金額が限度で支払われます。→損害額どおりの保険金は支払われません。

損害額から消耗分が差引かれて支払われます。→「時価」で契約するときには、契約金額=時価が基本です。
×
損害額が限度で支払われます。→時価以上の保険料がムダになります。
再調達価格と時価の比較

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必ず知っておきたい法律【失火法】

隣家からの「もらい火」で自宅が焼失した場合に、隣家へ損害賠償請求はできないのですか。

失火の原因が隣家の「重大な過失」である場合を除き、損害賠償請求はできません。

失火法は、昔の日本住宅の事情から、木造住宅がほとんどであり、建物のほとんどが隣接していたこともあった背景があり、定められたということです。お互いにそのリスクが高い状態であったと理解できます。そのためお互いに火災保険へ加入し、自身の火災は自身で補うという必要性が更に高まったわけです。
なお当然に故意に火事をおこしたのであれば犯罪となり損害賠償を負うことになります。
故意または過失によって火事を起こして他人に損害を与えた場合、本来であれば民法第709条(注1)に規定する不法行為に基づく損害賠償責任を負うことになります。しかし、かつての日本では木造の建物が多かったため、類焼の危険性があること、また失火者自身も通常、自己の建物を焼失し損害を受けており、損害賠償責任を負わせるのは酷であるという考え方から、「失火ノ責任ニ関スル法律(失火責任法)」(注2)が定められ、失火者の責任が緩和されています。

この法律により、失火によって他人の家が延焼した場合であっても、失火者に「重大な過失(注3)」がなければ、損害賠償責任を負わせないことになっています。これは逆の立場から見ると、隣家から出た火災によって自分の家が焼失してしまった場合でも、隣家へ損害賠償請求ができないということになります。 
そのため、自分の家からの出火の場合だけでなく、隣家からの延焼火災に備える意味でも、各自が火災保険を契約しておくことが必要ということになります。

賃貸住宅の場合、建物自体は家主の所有となるため、家主が建物と家財に対し火災保険を契約していることが考えられますが、その保険で補償される家財は家主自身の所有物であり、入居者が所有する家財は補償されません。入居者が家財の損害に備えるには、自らが家財に対する火災保険を契約する必要があります。そして、上記のとおり、失火によって戸室を焼失させた場合の家主に対する損害賠償責任に備えるためには、家財の火災保険に特約として「借家人賠償責任補償特約(注5)」を付帯(セット)する必要があります。

「借家人賠償責任保険(補償特約)」は、借りた戸室に対する損害賠償責任を補償してくれるので、「ボヤ火災」などの戸室内に生じる損害に備えるうえでは便利な保険です。しかし、例えばガス爆発などの事故を起こしてしまった場合には、借りた戸室のみならず、近隣の建物にも被害が生じるおそれがあります。近隣の建物は自己が借りた戸室ではないため、「借家人賠償責任保険(補償特約)」では補償されません。また、ガス爆発による延焼被害は失火ではないため、失火責任法の適用もありません。
このような事態に備えるには、別途、「個人賠償責任保険(補償特約)」を契約する必要があります。
この「個人賠償責任保険(補償特約)」では、ガス爆発などによる近隣の建物の損壊や住民の身体の障害(ケガや死亡など)といった損害のほか、水漏れなどによって階下の住民の家財に損害を与えた場合など、日常生活で発生する様々な賠償事故による損害を補償してくれます。ただし、借りた戸室に対する損害賠償責任は補償されません。
このため、賃貸住宅に住む場合には、「借家人賠償責任保険(補償特約)」と「個人賠償責任保険(補償特約)」の2つの契約があった方が安心です(自己所有の住宅でも、ガス爆発などの事故に備えるには「個人賠償責任保険(補償特約)」の加入が必要です。)。

一社)日本損害保険協会 Q&Aより

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