空いてしまう住まいの管理

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空いてしまう住まいの管理をする

ご家族や仕事などの変化に応じて、これまで慣れ親しんできた住まいから離れて生活することは誰にでも起こりえます。そうしたとき、わたしたちは住まなくなった住まいを管理しなければなりません。なぜならそこに住まないというだけでさまざまな問題が発生する可能性があるからです。

前もって計画を立てるためにも知っておくべき知識を今から整理しておきましょう

空き家の考えられるリスク【資産の劣化】

大きく分けて2つの問題が発生する可能性があります。
一つ目は、建物そのものが劣化していくことです。ふだん生活している場合に特に気にしなかった箇所にも、不思議なことに不具合は発生します。例えば押入れなどの収納スペースも、長期に渡って解放されない状態が長く続くと、カビや害虫の発生が高まります。ひとつの大きな住宅となれば、各所でさまざまな問題が起こります。また、住宅の材質、設備などは時間の経過とともに劣化をしますので、この劣化のスピードを加速させる原因にもなるのです。
建物の劣化で考えられる項目
建物内部
  • 水回りの水漏れ、床面腐朽(キッチン、洗面脱衣室、浴室、トイレ、洗濯機置場)
  • 床板、畳の腐朽
  • エアコンの水漏れ、カビ等
  • 換気扇、通気口の劣化より水や害虫の侵入
  • その他布団や衣類、食品等の残置物からのカビ、異臭
建物外部
  • 屋根瓦の落下
  • アンテナなど屋根に設置した設備の落下
  • 雨漏り
  • 雨どいの破損
  • 小動物や害虫が巣を作る
  • 外壁の汚れ、破損
  • 窓ガラスの割れ
  • 玄関ドアの損傷
  • 基礎のひび割れ
  • バルコニー(ベランダ)から構造躯体への浸水
敷地・庭
  • 郵便物がポストからあふれた状態になる
  • 小動物や害虫が巣を作る
  • 樹木や雑草の繁茂、倒木、隣地へ枝葉の越境
  • カーポートの破損
  • ブロック塀の劣化倒壊
  • ゴミの放置や不法投棄
  • 下水管、浄化槽の汚臭

空き家の考えられるリスク【ご近隣への迷惑】

2つ目として、放置すればご近隣等他人様へのご迷惑につながるということです。住む地域やコミュニティの違いはありますが、いずれにしても他の方が敷地内に入って清掃するなどは不法侵入の恐れとなり、お互いに気を使わなければなりません。空き家が長く続くと景観が損ない、更なる空き家が増えていけば地域にとっても価値を低下させることになります。
ご近隣に迷惑となる事柄
  • 強風等によって屋根や外装材等の落下・飛散により人に怪我をさせてしまう
  • 老朽化によって建物や物置などの倒壊、隣地建物等へ損傷させてしまう
  • 放火等によって火災発生し更に近隣へ2次災害となる
  • 不審者の侵入や不法滞在によって治安悪化となる
  • ゴミの放置や投棄によって異臭、小動物や害虫の発生により不衛生となる

空き家を管理するためのチェックポイント

どのような個所を確認すべきかをまとめました。ほとんどは目視で確認できることなので、距離が近く時間が確保できる方にはご自身でやってみるのもよいかもしれません。考え方としては、きれいに保つための清掃を行うイメージです。昼間の晴れた明るいときに行うのが良いかと思います。また生活インフラの中で水道だけは契約し続けなければ使用できず不便になりますので注意が必要です。
管理するためのチェックポイント
建物内部
  • 天井や壁を見て雨漏りはしていないか
  • 壁紙の剥がれはないか
  • 水回りの配管より水漏れや異臭などしていないか
  • 虫の侵入はないか
  • 窓を開けて換気を行う
  • 冷蔵庫など貯蔵物がないか
  • 扉の箇所も換気のため開ける
  • 排水トラップに水を補充する
建物外部
  • ブロック塀の劣化はないか
  • 土台・外壁の劣化はないか
  • 屋根・軒裏の劣化はないか
  • アンテナ、電線等外れていないか
  • 雨樋の劣化はないか
敷地・庭
  • 樹木の倒木、雑草の越境はないか
  • ポストにチラシ等が溢れていないか
  • 不法投棄されたゴミ等ないか
  • 下水など臭いはないか
  • 小動物等の巣が出来ていないか

空き家となった住まいの管理責任者は誰?

建物の所有者には、その建物を管理する責務があります。そのため建物から離れたところで暮らしていたとしても管理することは考えておかなければなりません。

また相続が発生し相続手続きが何年も放置(相続放棄を含む)されていた場合、その法定相続人には管理責任が残るため、あらかじめご家族でしっかりとご相談していくことは重要になります。

リスクを最小限のコストにするためにも、当然に火災保険(水災、地震も考慮)への継続加入が必須になります。

空家等対策の推進に関する特別措置法 第三条(空家等の所有者等の責務)

空家等の所有者又は管理者(以下「所有者等」という。)は、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理に努めるものとする。

空家等対策の推進に関する特別措置法/第三条

離れた場所で管理する方法を考える

世間では以前と比べ、空き家問題に対する認知度が高まってきております。行政や自治体もそれぞれに取り組みを行っており、さまざまなサービスを受けられるようになってきております。
空き家となった住まいを、手放すことなく管理する方法としていくつかの選択肢があります。
  • 空き家の見回り巡回サービス
  • 第三者に賃貸する
  • 住まいの形態から店舗やコミュニティ空間へ変化させる
したがって、遠隔では対応できないことをコストを少しでもお支払することで管理をお任せすることには変わりありません。選択肢から選ぶポイントを整理して考えることが求められます。現時点でその選択肢でよいと思っても、その後に家族やご自身の考え方が変更していくこともあるからです。住まいに第二、第三の役割を与える場合、当時購入したころと同じ熱量で考えてあげてもいいかもしれません。
空いた住まいを管理するときに考えておくべきポイント
  • いずれその建物にまた住むのか、売却するのかをあらかじめ決めておく
  • 管理をお願いすることで、どの程度のコスト負担になるのか確認しておく
  • 当初の考えと変わる可能性もあるため、それも想定した計画にする
  • ご自身の年齢を考慮し、判断できる家族がいる場合、一緒に検討する、いない場合の最終的な出口を考えておく
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