悪いサブリースの見分け方

悪いサブリースの見分け方

大手建築メーカー:今後安定して家賃収入が入ります。もちろん家賃保証されているから安心です。このアパートの借り入れも10年には完済回収できます。そうしてアパート経営をはじめたAさん。10年以降はプラスに転じると思っていたのに、空室もチラホラ、修繕費も発生するうえに、賃料(保証家賃)が減額されるという通知がきてビックリされました。10年~15年経過したアパートの設備では経年劣化していくものも発生し、収支をプラスにすることが難しくなってきました。

不動産投資会社:安定した家賃収入の保証があるので資産になります。そう言われて中古分譲マンションを購入したBさん。最初に入居された方が退去となりましたが、しばらくして不動産会社から「新しく入居の募集をするにあたり、リフォーム工事が必要になります」と連絡がきました。300万円の金額に驚きました。その後も設備の故障などが発生する都度請求が来て、資産どころか負の資産になってしまいました。

不動産投資は”事業”であるため、起こり得るリスクを知っておくための知識が必要です

どちらのケースも、サブリース契約(総称:オーナーと不動産会社との契約はマスターリース契約という)の典型的な悪い例です。サブリース契約では特約などで有利不利に働くことがあります。ほとんどが「借地借家法」という、入居者側を守るという考えのもと、サブリース契約ではこの立場が逆転現象ともいえる状態になります。
この日本で言われるサブリースは”新築アパート”をイメージしていただくほうが皆さん分かると思います。よほど不利な立地でなければ、新築アパートは入居者の募集にさほど力を必要としません。大手不動産会社(本来はアパート建築してもらうのが目的)は、当初10年程度の収支計画ではリスクが少ないため長期一括のサブリース契約を提案してくるのは当然と言えます。
しかし10年、20年と経過すれば新築時の募集力は減ります。周辺環境が変化し競合する新築物件が出来ればそちらに新築賃料の相場となりますから、客観的に比較しても築年数が経過した物件は家賃が減額していきます。つまり保証は一定額ではないということです。

サブリース契約はメリットが多いですが、長く続ける秘訣は物件の立地、つまり募集力に大きく依存します。サブリース契約に向いている、向いていないがあるという認識が必要になります。

消費者側が考えておくべき点

スクロールできます
考えておくべきリスク安心出来そうな内容心配なケース
原状回復費用の負担割合不動産会社が負担するオーナーが負担する
募集できる立地であるか契約に関係なく、立地が良ければ募集力があるため賃料減額されにくい立地が悪ければ賃料減額が発生する
サブリース契約を途中で解除することが出来るか違約金はなく、〇カ月前までに通知が必要といったように、負担が少ない違約金が賃料6か月分必要、負担が大きい。事情があって物件の売却をする時の障害になる
サブリース会社が経営破綻、もしくは契約解除最終的には建物所有者であるオーナーの負担になる
契約上、定期的に賃料を見直すことになっている(ほとんどの契約はそうなっています)「家賃保証」と謳われていても、入居状況の悪化や近隣の家賃相場の下落により賃料が減額する可能性がある
「空室保証」と謳われていても、入居者の募集時等に賃料支払の免責期間が設けられている場合がある
サブリース契約で押さえておきたいポイント

サブリース契約で想定されるリスク一覧

スクロールできます
可能性想定される説明想定されるリスクオーナーが注意すべき点
賃料が減額されるマスターリース契約時に「都心の物件なら需要が下がらないので、サブリース家賃も下がることはない」
「〇年間に渡り、賃料は確実に保証される」などと断定的な説明を受けたり、契約書に家賃保証等と書いてあった
借地借家法(普通借家契約の場合、第32条)により、オーナー等に支払われる家賃がマスターリース契約の期間中や更新時などに減額請求される可能性があります。
なお、借主の立場であるサブリース会社が減額請求することは違法ではありません。
減額請求された場合でも、そのまま受け入れなければならないわけではなく、しっかりと協議、話し合いが必要です。契約時に下記の交付と説明義務があります。
①家賃の定期的な見直しがあり、見直しにより家賃が減額する場合があること
②契約条件にかかわらず借地借家法(第32条)に基づきサブリース業者が減額請求を行うことができること
契約が解約されるマスターリース契約時に「保証期間なので途中でこちらから解約することはない」と言われた契約書でサブリース業者から解約することができる旨の規定がある場合は、契約期間中であっても解約される可能性があります。
【ポイント】サブリース会社側は借りている立場であるということ
一方、オーナーからの更新拒絶には借地借家法(第28条)により正当事由が必要となります。
【ポイント】オーナー側は貸している立場であるということ
出費がかかるマスターリース契約時に「新築ですから急に設備が古くなることはありません」〇年後には十分家賃を受け取っているので補填は大丈夫です。マスターリース契約において、原状回復費用や大規模修繕費用は原則、オーナー負担となります。契約の際にはサブリース業者と賃貸住宅の維持保全の費用分担について必ず確認が必要です。
リスクの高い可能性があるポイント

どのような管理契約がおすすめなのか

サブリース契約は、いくつかある管理契約の一つにすぎません。またサブリース契約にも異なる契約手法があります。
不動産投資やアパート経営は事業でありリスクがあると認識したほうがよいです。不動産の難しさは、ひとつひとつが異なるということです。
「交通の便」「環境」「日当たり」「生活インフラの状況」「競合する物件」等、更に建物には必ず「維持費」「経年劣化における改修」「メンテナンス」等が必要になります。

これらをしっかり踏まえ、管理手法の全体像を説明できる担当(不動産会社)と進めていくことが重要になりますと言えます。
なお、良いサブリースがあるということを最後にお伝えしておきます。
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村
目次